介護が必要になった高齢者とその家族を社会全体で支える仕組み「介護保険制度」。
介護保険サービスは介護施設に申し込めば利用できるわけではなく、手続きが必要です。
今回は、介護保険サービスを利用するために必要な手続きについてご紹介します。
1.区役所や介護支援専門員などへ相談
日常生活に介護や支援が必要だと感じたら、まずはお住まいの地域にある区役所保険福祉課や地域包括支援センター、介護予防センター、身近な介護支援専門員(ケアマネジャー)などに相談を。介護保険サービス利用の手続きについてお手伝いをしてくれます。
2.お住まいの区の区役所で申請
介護保険サービスを利用するためには、要介護認定の申請が必要なため、区役所の保険福祉課で申請します。
申請は本人や家族のほか、介護支援専門員が代行することも可能です。
3.家庭や施設を訪問して調査
調査員が家庭や施設を訪問して本人に会い、食事や入浴、日常生活動作などに関する74項目について調査します。
また、主治医に意見書の作成を依頼します。
4.介護認定審査会で審査
訪問調査の結果と主治医の意見書をもとに、保健・医療・福祉の専門家5人で構成する「介護認定審査会」が介護の必要性の有無やその程度などについて審査します。
5.認定結果が届く
申請から30日以内に、認定結果を要支援1・2、要介護1〜5の7段階に分けて通知します。
この際、非該当(自立)と認定された方は介護保険サービスを受けることはできませんが、介護予防や自立した生活を支援する観点から市などが行なう地域支援事業などを利用できる場合もあります。
6.介護(予防)サービス計画「ケアプラン」を作成
要介護1〜5に認定された場合、介護支援専門員(ケアマネジャー)が利用者に合わせた介護サービス計画「ケアプラン」を作成します。
要支援1・2に認定された方は、お住まいの地域の地域包括支援センターの職員が介護予防サービス計画を作成します。
7.介護(予防)サービスの利用
介護(予防)サービス計画に基づいて、在宅や施設などでサービスを利用できます。
介護保険サービスの利用開始後に状況が変わった際は、ケアマネジャーへ相談しましょう。